有事法制
有事法制(ゆうじほうせい)とは、有事(主に武力衝突や侵略を受けた場合など)の際に、軍隊(日本では自衛隊)の行動を規定する法制のこと。
有事法制の意義及び目的について以下に概説する(いわゆる有事法制について保有する国は先進国の中にも多く存在するが、いわゆる有事法制という表現は多くの場合、日本の法制がその対象である。よって、以下では主に日本の有事法制について立法側の立法の根拠を概説する)。
1978年に防衛庁官房長として有事法制研究に参画した竹岡勝美によれば、有事法制とは「いずれかの国が日本と周辺の制空権、制海権を確保した上で、地上軍を日本本土に上陸侵攻させ、国土が戦場と化す事態を想定した法制」であるとされる。
有事法制は立憲主義を基調とする国にあって、国及び国民にとり、急迫不正の侵害があり、通常の憲法秩序では国及び国民の安全を確保できない非常事態に際して憲法の一部または全部を停止し最終的に国及び国民の安全、憲法秩序の回復を図る国家緊急権の思想の中から生まれた非常事態立法の1つである。とりわけ、有事法制は近代立憲主義の前提である憲法に定められた国民の基本的人権の尊重を条件つきとはいえ一部に制約がかけられることになる。
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今日、有事法制をめぐっては様々な見地から賛否があるが、とりわけ立憲主義の肯定的見地に基づく場合における有事法制の正当性及び使命は有事からの国民の保護にある。
では、具体的に有事法制が憲法上認められる根拠がいずれにあるのか。
有事に際して憲法の停止をするかどうかは国にもよるが、国によっては憲法上に国家緊急権を明記する場合、或いは慣習的に認めている場合、規定していない場合とがある。日本などでは規定していない部類に属する。