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リウビル-フォン・ノイマン方程式

NMRの観測は磁化ベクトルの変化を検出することによって行なう。磁化ベクトルは試料内の個々の核スピンから生じる磁気双極子モーメントの総和である。よってNMRは理論的には核スピンの集団の磁場に対する応答として記述される。このような集団は量子力学では密度演算子によって記述される。密度演算子の挙動を表す方程式はリウビル-フォン・ノイマン方程式である。この方程式には注目しているスピン系とその周囲の環境(格子と呼ばれる)全体を記述する密度演算子が含まれている。しかし、通常NMRの挙動を解析するためには注目しているスピン系の情報さえ分かれば充分である。そこで次のような、スピン系のみの簡約化された密度演算子に対する変形したリウビル-フォン・ノイマン方程式が用いられる。(なお、ここでは式はNMR分野での慣用に従い、ディラック定数を省略してエネルギーを角周波数単位で表す方法を用いている。)
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ここで、ρはスピン系の密度演算子、Hはスピン系のハミルトニアン、Γは緩和を表す演算子、ρ0は熱平衡状態のスピン系の密度演算子である。スピンのx成分、y成分、z成分の統計的期待値はIx, Iy, Izをそれぞれスピンのx成分、y成分、z成分の演算子とすると、それぞれρ⋅Ix、ρ⋅Iy、ρ⋅Izの行列表現のトレースに等しい。スピンにより生じる磁気双極子モーメントはスピンの期待値ベクトルとγ(h/2π)の積となる。さらに磁化ベクトルは磁気双極子モーメントと系内の核スピンの個数の積となる。 周囲に何も存在しない裸の核スピンがただ1つ存在する場合、ハミルトニアンHは-γI⋅B0である。Iはスピン演算子である。実際には周囲の電子や他のスピンとの相互作用の結果、ハミルトニアンには他の項が付け加わる。以下にそれらの原因となる相互作用を示す。

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2009年06月20日 05:38に投稿されたエントリーのページです。

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